牛丸和人
西九州大学短期大学部教授/佐賀美術協会理事/臨床美術士
佐賀県在住 【主な活動歴】日本文教出版美術科教科書資料集佐賀県版作成委員・開隆堂出版美術科教科書資料集佐賀県版制作委員・筑後美術展最優秀賞・佐賀県美術展県知事賞・建仁寺(京都)に風神雷神図作品4点奉納・Discovery art fair Frankfurt2021(フランクフルト)・Hall(68LEXINGTON AVENUE)グループ展(ニューヨーク)・ARTiVERS DAZAIFU 2021(九州国立博物館)・タガワアートビエンナーレ2021・平和への祈り展(北鎌倉)・個展(銀座)・赤風会展(日動画廊:福岡・大阪・東京)・牛丸和人&山口芳水二人展(佐賀)など
NFT Collection:Wajin Works
・どんな作品をつくっていますか?
例えば画材一つとっても、油彩絵具、透明水彩絵具、アクリル、オイルパステル、岩絵の具、金泥など様々な画材を用いますし、表現の場もワトソン紙、和紙、キャンバス、ボード、建造物の壁面など様々です。表現の母体となっている観念・観念といった内的な面については、大きく二つのテーマが現在私の中にあります。ひとつには「日本人としてのアイデンティティー」、そしてもうひとつは「アートによる社会への問題提起」です。長い間美術教師として教壇に立った経験から得た疑問の一つに明治以降、欧米の文化の方が日本よりも上位文化であるといったすりこみを続けているのではないかという疑問です。まずは私自身がそのすりこみから解放されたいと思っています。そしてもうひとつは装飾や鑑賞にとどまらずゲルニカのように見る人に問題提起する作品づくりです。例えば「ミャンマーのクーデター」「ロシアのウクライナ侵攻」をテーマにした作品も描きました。
・なぜその作品を作っているのですか?
大学卒業前に友人と二人でヨーロッパをバックパッカーとして一か月間美術館巡りをしたのを契機に、筆による表現の面白さを再認識し筆を用いて宗教的な寓話的なモチーフによる作品制作を始めました。また、日本人である自分が欧米のモチーフによる表現を行っていることに疑問が湧き、日本的な表現も取り入れた時期もあります。年を重ねるにつれて自分が自分のスタイル作りのために制作しているのではないかという疑問が湧いてきました。そして多くの日本人の価値観が揺さぶられた東日本大震災を機に、これまで踏み込めなかった抽象表現による作品を描き始め、3・11をテーマにした4つの連作を制作しました。私の中で「表現への解放」が起きた年でした。その後は現在に至るまで表現方法も具象であったり抽象であったり、モチーフも日本人の精神性を主題としたものであったり、社会問題への思いを表現したものであったりと、今私が一番描きたいと思う作品を描いています。
・作品が広まることで、社会にはどんな変化があると思いますか?
おこがましいですが、自分の作品がさまざまなステレオタイプからの解放のきっかけになればと願っています。多くの人に浸透している 先入観 、思い込み、固定観念、差別、偏見などの類型化された観念からの解放ということです。私はこれまでの作品作りの中で西洋と東洋(欧米と日本)、古典と前衛、書道と絵画等々、対局ととらえられがちな文化を融合させるような作品も制作してきました。また現在は臨床美術士としてクリニカルアートのワークショップも展開しています。そこでは右脳を活性化させることで、感性や自尊感情の高まりをめざしたり、ひいては認知症の予防や進行の遅延につなげることを目指しています。クリニカルアートは東日本大震災の被災者のケアにも取り入れられています。アートが一部の人々のためにだはなく万人のために生かされる、そんな未来を夢見ながら活動しています。
・あなたの作品を購入した人から聞いた「印象的な感想」は?
寓話的で静謐な雰囲気の作品に対しては「心が落ち着く」「この絵の世界に入り込んでみたい」などの感想をいただいていました。また東日本大震災による放射能汚染、ミャンマーのクーデター、ロシアによるウクライナ侵攻をテーマにした作品に対しては「現実から目を背けている自分に気づいた」「ゲルニカを思い出した」などの感想が寄せられました。
・創作活動を支援してくれる方が現れたら、将来どんな作品を生み出したいですか?
「この作品を購入してよかった」と思っていただけるような活動を継続することと、パトロン・サポーターの皆様への迎合や忖度をすることとは違うと思っています。作家としてのプライドや信念を大切にしながら新しい作品を産み出していきたいです。加えて、クリニカルアート(臨床美術)による社会貢献を、保育現場・学校現場・介護現場・診療現場などを対象に展開していきたいと考えています。高齢化社会にある日本の課題に対してアートの力を生かしていきたいという強い思いがあるからです。
販売作品一覧
・作品画像をクリックすると キャプション、販売価格(フィジカル&NFT)、NFT作品購入リンク(マーケットププレイス) を閲覧できます
・フィジカル作品は営業時間内(2022年11月5日11:00-18:00)に下記専用フォームから購入予約可能です(先着順)。ただし来場者が購入を希望された場合は来場者優先となります。
※その他購入に関する詳細は、イベントページTOP「INFORMATION」をご参照ください
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